2020.07.08
写真家による写真の提出までのフローワーク Part2
前回の記事写真家による写真の提出までのフローワーク Part1の続き。前回、口頭(文章)にてやることを羅列しみたのですが、今回はもうすこしわかりやすく。撮影後の話しになります。
ワークフローは主に以下だと思います。
撮影前→撮影→選定→現像→編集
今回は選定〜編集までの話しをメインに。
※ちなみに、私の場合だと最後の編集の後に、再び全体のバランスをふまえた上で現像ソフトで細かい色と明るさの調整をしています。(編集によってそれらの印象が変わるので)わかりやすく箇条書きにしました。(前回のワークフローも含めて)
【撮影前|before】
・時間帯は?主には昼か夕方か夜か?
・どういった写真を求めるか?
・人物を入れるか?
・何に使用する写真か?
・照明は必要か?
・規模は?(広さ、階数、住所、方角、ガラスは?サインは?)
・誰が写真をもらう?(金額や契約に関する話)
・写真の使いみちは?(金額や契約に関する話)
・機材と人材の準備と確認
・デジタルは意外とセンサーが汚れる(メンテナンス)
【撮影|shoot】
・RAWで撮影する
・グレーカードもしくはカラーチャート入りで撮影しておく
・ピントの確認、画角の確認
・照明はつける?つけない?
・モノは必要?無いほうが良い?
・薄暮は色合いが変わりやすい
・曇っている、晴れている
・どのレンズをつかう?絞る?絞らない?
・あおる、ステッチ前提で撮る、合成前提で撮る
・上からおある?下からあおる?カメラの高さは?
・必ず垂直がととのっていないといけないか?
【選定|selection】
・どの様な写真を相手(もしくは自分)は求めているか?
・現像して良い写真になるか?
・合成して良い写真になるか?
・不要物を消せば良い写真になるか?
・表情は?ピントは?
・同じ様な写真、どちらが良い?
→どちらも現像してみる
→経験値で判断できればする
・ランク付けを行う、星5と星4を現像する
・意図していないフレアは?
・1000cut→100cut
【現像|developing】
・ホワイトバランスを決める
・写真の印象を決める(色合い・明るさ)
・ハイライトとシャドウをどう処理するか?
→ハイライトが飛んでいてシャドウが潰れていても良いかもしれない。
→HDR写真の様にすべての明るさが表現されている方が良いか?
・現像ソフトによって色合いは異なる(ライトルーム?キャプチャーワン?)
→どちらも現像してみる
→経験値で判断できればする
・撮影されたモノの正しい色とは?正しい色である必要があるか?
・照明の色は?
・カメラメーカーによって作る色合いがもともと異なる
・レンズによって色合いは異なる
・複数枚の写真が必要な場合は色合いや明るさをある程度揃える必要がある
・照明の色は?打ち消すのが正しい?照明の色を出すのが正しい?
・照明の色は?
・スパイス「トーンカーブと明暗部別補正(色かぶりと色転び)」
・PCで見ることがメインか?プリント出力して見ることがメインか?
・もとめられる色空間、解像度はなにか?
・色をいじりまくるという事は色情報をどんどん減らすという事
・フィルムライクな色
・アスペクト比の話
【編集|editing】
・フォトショップの使いやすさ
・センサーのゴミ、レンズのゴミ
・ライトルームでのスタンプツールは重い
・繋ぎ合わせる
・合成する
・レイヤーを使っての色と明るさいじり(あまり行わない)
この様な感じになります。細かい話はおいておいて、一度ワークフローの話しは終わります。商業写真の場合、すべての工程において適切な事がなされているか考えることが一番重要かなと個人的には思いました。
【フィルム時代の写真家のワークフロー】
私はフィルムの色合いが好きです。最近は各ソフトにプリセットがあったり販売されていたり随分楽しめるようになってきました。カラーグレーディングの話しですね。もともとは映像の用語でしょうか。デジタルはやること多くて大変ですね、昔はもう少し分業されていたのかなと思っています(撮影はフォトグラファー、現像は現像所など)。でも画像をデジタルで現像できない代わりに照明の色温度をカラーメーターで計測して適切な(狙った)フィルターを噛ませて撮影する。しかもフィルムなので一発勝負。これはこれで楽しそうであり責任重大であり、大変な仕事だったと思います。プロフェッショナルの作業分野が移行したといった感じでしょうか。
フィルムは勉強になりますね、ただ色合いが好きなことももちろんあります。
【データを弄るということ】
上にも書きましたがRAWデータからデジタルの色をいじくる(色かぶらせ、色転ばせ、WBの設定、シャドウとホワイトのカット等)行為はデータをどんどん損傷させる行為でもあります。多い色数から少ない色数にして印象的にしていく作業です。JPEGなどに出力、編集などをするともう元にはもどりません。RAWデータはもちろん残りますが、RAW→JPEGの現像してからフォトショップなどで細かい調整をする。最後に色が気になって戻そうと思っても戻りませんので現像と編集の順番は慎重に検討する必要があります。(もう一度最初から現像しおすのは大変ですから、やりたくない)
【ライトルームとキャプチャーワンの話】
私は慣れているのでライトルームが使いやすいです。カメラはメーカーによって色合いの出し方が違います。それと同じで現像ソフトによって色合いが大きく異なります。ホワイトバランスの数値を同じだけずらしても、ライトルームとキャプチャーワンでは全く違った色合いになってしまいます(本当に大きくずれます、同じにしようとするほうが大変なくらい)。2つのソフトでの自分の印象を書いておきます。
〈キャプチャーワン〉
・不勉強故か、操作性が悪い(マウスが必要)
・不勉強故かショートカットが使いにくい
・画像の読み込みは軽いと思います
・jpegに現像した画像の後処理がやりにくい(非常に伝えづらいです
、画像の端部がエッジが効きすぎていて扱いにくい)
・シャープネスが強すぎることは無い(ライトルームのほうがよく見るとシャープネスが強かったりします)
・直感的ではない(操作性)
・色がライトルームと全然異なる(好み・使い分けが必要)
・ファイルやフォルダ構造がわからない(勝手にPCにファイルとフォルダ作っていたりするので困ります)
〈ライトルーム〉
・十分軽いと思います
・コピースタンプを使いすぎると重いです
・(私は)慣れているので使いやすい
・色がキャプチャーワンに比べて非常に悪いとは思いません
キャプチャーワンはまだまだ発展途上な印象は受けます、慣れたらとっても使いやすいのかも。フェーズワンの中版デジタル使っているフォトグラファーはキャプチャーワンが選択肢なのでフェーズワンの画像に相性よく作られているのかもしれません。中版デジタルでいうとハッセルのフォーカスってソフトも試してみたいと思っています。
今度は「ホワイトバランスの妙」や「室内照明の解釈」なんかをお話できればと思っています。
(Photo:渋谷パルコ)